第8章 共謀犯の嗅覚
「えっ!?」
「もうとっくに取り調べは終わっているカ!?」
クエストを探し。捜査官の部屋を訪れたひふみ達に聞かされたのは驚きの真実だった。ジョーカーはひふみ達の方を向き、答える。
「私が止めたのよ。もう夜もおそいし詳しい事も全て聞いたから。」
「そういえばクエスト君担当のクラブも見当たらないですね…。」
「クラブ?クラブは煙草だって言ってたけど…。そういえば遅いわね。」
その言葉を聞いた瞬間、テンは部屋を飛びたした。ひふみは叫ぶがテンは猛スピードではしっていってしまった。ひふみはお礼を言って、自分もクエストを探すべく校内をひた走るのだった。
一方そのころ、ランクは頭を抱えていた。ここでこの捜査官を倒せばクエストは帰れるのだろう。だがこれは一種の彼の作戦だとランクは考えた。いわゆる誰が共犯か。クエストを守るため、彼の推測を崩すためには何が起きても、ランクが手を出してはならない。テンにも後でこれを伝えなければならない、と。待っておけと言われたランクは部屋の端で、唇を噛んだ。
「だから言ってるだろ!?僕はテンと会ったのも今日がはじめてなんだ!…なあもうやめにしないか?!互いに証拠が出せない、これじゃ水掛け論だ!!」
「…いや?そうは思わないな…。」
そう言ってクラブは拳をひく。来た、そう思いながら止めに出ようとする。その時だった。扉が開きテンがクエストの名前を叫ぶ。と同時にテンの目に入ったのはクラブがクエストに向けて振りかぶった拳だった。ランクの喉がヒュッと鳴りる。
「テン…まさか、アンタこれが狙いで…」
「証拠は今証明される」
「…ッテンちゃん!!」
クラブがクエストを殴りつけたのを見たテンは、ランクの止める声も届かず、クラブの左頬にキックを入れた。その蹴りに相手が怯んだと同時にクエストの手を引き走り出す。そのあとを急いでランクは追いかけて行った。
一人残されたクラブは壁にもたれかかり、煙草をふかす。異常なまでの共依存、断固とした女装への執着心、衝動的だが洗練された殺害方法、神経質だが憤りも見える犯行現場。まるであの二人じゃないか?クラブはそう思いながら笑いを零した。
「効いたぜ…だが逃げられると思うなよ、Mr.クイーン…!」