第7章 ももとパインと熱い男
取り調べ室。トントンと机を指で叩く音が聞こえる。室内ではクエストが一人、大柄な男に取り調べを受けていた。
「クエスト・クラウン…非道だな。その女装を馬鹿にされた腹いせか?」
そう言って机の上に写真を出し、弾いて広げる。その写真は女装させられて殺害された人のものだった。
「何を言っているかさっぱりだ。だいたいバカにされたくらいで腹を立てるんだったら、そもそも女装なんかしない。」
「…そうだろうな。だがそこにプライドが見える。お前らはしょっちゅういじめの的になっていたみたいだな。周りに溶けこもうとしない、いい顔もしない。その偉そうな態度が尚更摩擦を生んでいる。
気持ち悪い
×××野郎…!
気色の悪い服を脱げ!!」
男は立ち上がり、服をゆび押さえ叫んで、写真を持ち話しつづける。クエストはその様子を冷めた目で見つめる。
「…そしてコイツは抵抗するお前の頬を殴った。この男に…、その綺麗な顔を殴られたのが嫌だったんじゃないか?…ああ、それとも…やったのはランク・ジョンソンのほうか…?」
にやりと笑ったその男に、クエストはしばらく黙っていたがゆっくり口を開いた。
「…一人演説は終わったか?たしかに僕はその写真の通り右手でそいつに殴られた。でも残念ながらそれだけだ。別に殴られた事は今回が初めてじゃない。ランクだってもちろん違う。もういいか?友人がまっている。」
クエストがそう言うと場の空気が凍りつくが直ぐに扉が空き、クラブと呼ばれる男はジョーカーから呼び出しを受けた。
「「「し、しぼられたーー…」」」
そのころ三人はソファーで伸びていた。
「しょっぱなから威圧かけてくるからおれの膝…、震え止まらなかった…。」
「犯人扱いはあまりいいもんじゃないネ。」
「すごく緊張するよね…」
「そうネ。私もキンチョーして「クエストは犯人じゃない」の一点張りになてしまたネ。」
「やっぱりテンもクエストについて聞かれたか?」
「ランクのこともヨ…」
クエストとランクはやはり疑われている。そうひふみが確信した時廊下にコツコツとヒールの音が響く。三人がそちらに目を向けると長い髪の女性が立っていた。