第4章 死体の苦手な殺人犯
「(……あれ、……俺いつの間に寝てたんか。体中が痛い…、そうか、俺、あれからケンカに巻き込まれて…)」
「断る」
ひふみがベッドから少し身を起こすと女の子が三人部屋の中にいた。
「大体あの事件があった後に知り合った奴となんか易々と組めるか。このボケをここまで運んでくれたのは感謝してるけど。」
「な、なんでヨ!!私のチームにクエスト入れば心強い…それにいじめられている貴方をいつでも助けられるネ!それじゃダメカ?!」
女の子が三人も俺の部屋に?と思ったがだんッと机が叩かれた音に覚醒し、色々と記憶が戻って来た。ひふみはしばらくそれを見ている事にした。
「…傲慢だな。自分の身くらいキミに守られなくても守れる。…それに憤ると机を叩くような奴は個人的に無理だ。」
「なッ」
ぼーっとその様子を見ていたランクはひふみが起きた事に気付く。ベッド側まで近寄った彼女はにっこり笑いひふみの鼻に冷えピタをはった。お礼を言おうと口を開いた時、クエストは親指をこちらにむける。
「それであったらーー君よりこいつらと組んだ方がマシだな。」
「クエストお前…!」
「わぁっ!?」
「あ?!テメェ盗み聞きしてたのか?!」
「やっぱり不器用なだけで本当は俺と仲良くしたかったんだな…」
ひふみが急に起き上がった所為で驚いてころんでしまったランクの手を引き、起こしながらクエストはうざい、と悪態をつく。しかしひふみはそれさえ今は嬉しいようだ。
「俺の事を信用してくれて嬉しいよクエスト!」
「マシだと言っただけだ。埃が舞うから起き上がるなよ。」
「消臭スプレーあるよー」
「ランクちゃんそれ違う!」
「かけておけ」
「りッ理解できないネ!その腹ボテフェチ野郎と何も一人じゃ出来ない子のドコがいいノ?!」
悔しそうなテンはガタッと椅子から立ち上がり意義を唱えた。
「僕とこいつらはこんなんでも幼馴染なんだよ。それなりに信じられる根拠がある。」
「じゃ、じゃあ私のチームに入らなくてもいいネ!私をクエストのチームに入れて欲しいヨ!」
「…逆になんでそんなに僕にこだわるのかな…実に不思議だよ。僕の他にも使える奴はいくらでも居る。他を当たってくれ。」
「クエスト!!私はあなたとじゃないと…、」