• テキストサイズ

道化師恐怖症。

第31章 目覚めの珈琲はいかがですか




「うーっし!!!終わった!!」


汗かきまくった後だから
多分、汗くさいけど
シャワーなんて浴びてる余裕ない

とりあえず制汗シートで
拭きまくるしか...うわー時間ない

早く、早く...って、あ、れ?


「袋が...ない...」


あれ、なんで?

俺ちゃんとロッカーん中
突っ込んだハズだぞ!?

クシャクシャにならないように
綺麗にいれた...んだけど

なんで無い!?
待てあれは無くしたら不味い
前城先輩から頼まれたのに...!!


「ちょ!!ジャッカル先輩!!」

「うぉ!なんだよ赤也!
早く着替えて帰れ...」

「俺の紙袋知らないッスか!?」

「袋ぉ?あ、あれか。
前城にもらってたってやつか」


そうか知るはずない
だってこの人は一緒に部活してた

どの先輩も目の届く所にいた
盗めるはずがない

けど、鍵なんてかけてない...


もし部長だとしても
前城先輩からもらった事になってる
物を盗む意味がない

だとしたら何だ、何なんだ


「赤也、もしかして無いのか?」

「っ、はい...」

「お前ちゃんとロッカーに入れてたし
誰かが間違える事もないよな。
中身、何が入ってたんだよ」

「...」


言えない

だってアレは本当は
俺に対する物じゃないから

今もし、さっきの嘘を塗り重ねても
変な噂がたつかもしれない

どうしよう、どうしよう


ブルルッ


「っ!?...ぁ、なんだよ...」


携帯が震えて思わず驚く

どうやら誰かからのメッセージらしい


一体誰...だ、よ


「!!!??」


それは知らない番号からのメッセージ


だけど、その内容は

無視できるイタズラなどではなかった



『返して欲しかったら
部活終わった後に一人で裏門まで
来てね。待ってるから』


「あのやろぉ...」


何が待ってるからだ

どの面さげて俺の前に
顔出そうとしてんだ


どうする、すぐに行くか
それとも前城先輩に連絡するか...

けど、あのテディベアが
どれ程の物か俺には分からない

もしかしたら2人にとって
ものすごく大切な物かも...

それが傷つけられる可能性

そして俺自信も危ない可能性

なんせアイツは
蒼先輩を殺そうと...



迷ってる暇なんてない

俺は、部室を飛び出した








/ 181ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp