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道化師恐怖症。

第4章 夕日って青色だったっけ




そして思ったけど
もう名前呼びなんだ、西崎さん

みぃちゃんですら苗字呼びなのに


これは…女の子達が発狂するぞぉ

わはっ!!楽しみ楽しみ


「ねぇ、如月さん」

「ん?なぁに?」


西崎さんから話しかけてきた

なかなか意外


「如月さんは…ブン太君達と
仲が良いの?」

「え、なんで?」

「今日楽しそうに喋っていたから」


どうやら私が彼等に
飴ちゃんをあげた事に
疑問を抱いているらしい

嫉妬かな?

その線が高そう


「私より西崎さんの方が
仲が良さそうだったじゃん!
あんなにスグ仲良くなれるなんて
羨ましいなぁ」

「え?そ、そんなことないよ」

「きっと可愛いし
話してて楽しいんだろうね。
凄いな、西崎さん」

「そんなこと…」


あるって思ってるんでしょ?

自分に自信が無かったら
こんな事聞いてこないし


こんな人は褒めるに限る

褒めて褒めて褒めまくって
いいイメージを植え付けながら
天狗の鼻を伸ばさせなきゃ

いつか…折れちゃうんだけどさ


そんな事を喋っている間に
テニスコートに着いてしまった

やはり、思った通り

フェンスネットが
ファンである女子という女子で
いっぱいいっぱい

ここまでとは
思っていなかった

さすが立海テニス部


「ここがテニスコートだよ。
人が多くて見えないかな?」

「…全然?大丈夫だよ。
案内ありがとう」


うわ…すごっ

何が凄いって…
西崎さんの顔


これだけ数いるファンの女の子達を
まるで虫けらの様に

完全に見下してる


うっすらと浮かぶ笑みが
何とも恐ろしい

これが自分に自信を持っている女の顔か


怖い 怖すぎる

でも、きっとこの顔が
いつか違う表情に変わるんだ

ゾクゾクする


「お、エリナ!!
やっと来たのか!」


フェンスの向こう側から
丸井くんが西崎さんを見つけて
話しかけてきた

丸井くんも名前呼びなんだ

女子の目が一気に凍った


「ブン太くん!
うん、迷っちゃって…」

「エリナ方向音痴なのかよぃ。
そんなとこも可愛いけどさ!」

「そんな、可愛いなんて…!」


なんとも…ラブラブだね

丸井くん狙いなのかな?






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