第1章 Halloween the night
side ローゼ
「あら、走って行っちゃったわ・・・。」
エレンの走っていく様子を黙って見守る
少し寂しいような・・・。
そんな時急に後ろから誰かが抱きつく。
ここにいるのはあの人しかいないわよね・・・。
「ねぇ、また話の続きでもしようじゃないか!」
そう、ハンジ。
「・・・えぇ、そうね♪」
医学の話に関しては気が合うハンジ。
また、二人で話すとしましょうか・・・♪
side エレン
走ってドゥンケルに言われた通り広場に来たもののあの人は見当たらない。
「どこにいるんだろう・・・?」
そんなことを呟きながら、振り返ると・・・
あの人がいた。
あの人も俺を探してくれていたのだろうか?
同時に振り返っていたようで、互いに目線が合う。
しばらく見つめ合って、お互いに手を差し延べる
そして、相手を確かめるかのように抱きしめ合う
一瞬のことなのだが、俺にとってはすごく長い時間のように感じられて・・・。
そして、俺は久しぶりにこの人の名を言う・・・。
「ペトラさん・・・!」
「エレン・・・!」
相手も俺の名前を呼んでくれる。
こんな小さなことでも喜びが隠せない
そしてまた、二人の空白を埋めるかのように・・・、しばらくそのままでいる俺達・・・
「・・・あのー、なにやってんだい?」
「えっ!?」
そんなことを急に誰かに言われ急いで離れ合う俺達
すると、人なんていないと思い込んでいたのに何故かそこにいたのはアニだった。
呆れたような、また何故かほんのり顔が赤いアニ。
「い、いつからそこに・・・?」
「ついさっき、ふらっとそこを通ったら二人が・・・」
「あぁー!それ以上は言わなくていい!!」
思わず顔が火照る。
ペトラさんも、顔を真っ赤にしてそれを必死に手のひらで隠そうとしているようだが丸見えでなんとも可愛らしい。
そんなことを思っていたら
「ちなみに、私は最初から見てしまっていた・・・。」
との声が聞こえ、振り返ると・・・