第17章 まつり
穂波side
夏休みが終わり二学期が始まって、やって参りましたのは文化祭シーズン。ウチのクラスは定番のメイド&執事喫茶。厳正なるじゃんけんの結果、テツヤ君と私は接客担当になった。ちなみに火神君は満場一致で裏方に指名され、律香はじゃんけんに勝ち残り裏方になった。メイド服とか恥ずかしいけどテツヤ君の執事姿はちょっと楽しみかも。メニューや内装を決めていく内に何故か接客担当指名制が導入されることになった。まあ、私が指名されることは無いだろうからいいけど。
そして今日は入口に貼る写真撮影兼衣装合わせが行われることになり、早速着替えてるんだけど…この衣装結構キワドい。胸が強調されるデザインだしスカートは超ミニだし、これで接客ってかなり恥ずかしい。しかも髪型ツインテール指定ってドコの店だよ本当に。中にはノリノリでメイクしてる子もいるけど、私は控えめにしてもらった。先に男子の撮影があり、入れ替わりで女子の撮影に入る。撮影を終えて出てきた男子の中にテツヤ君を見つけた。ヤバいかなりカッコいい。だけどどうしてテツヤ君固まってるんだろう?とりあえず順番まだ先だし話しかけてみよう。
穂波「テツヤ君どうしたの?」
黒子「…穂波さんちょっと待っててください」
そう言うとテツヤ君は男子更衣室に消えていった。と思ったら何かを手にして戻ってきた。何だろう…って携帯?
黒子「穂波さんこっち向いてください」
えーと、もしかしなくてもカメラONになってますね今。
黒子「穂波さん笑ってください」
無理です。てか、撮らないでください。