第21章 番外編
穂波side
はー、気持ちいい。やっぱり大きいお風呂っていいなあ。
私は今、温泉に来ている。リコ先輩がバスケ部の慰労のために企画した温泉旅行に同行させてもらっているのだ。もちろんタダの旅行じゃない。本当の目的はプチ合宿だ。私はまた臨時マネージャーとして参加させてもらっている。今度はちゃんとした温泉旅館だから食事の支度をする必要はない。でもアシスタントが欲しいから、とリコ先輩に頼まれてここにいる。部員のみんなはまだこれがプチ合宿だとは知らされていない。あくまでも慰労のための温泉旅行にリコ先輩が誘ってくれたということになっている。テツヤ君と一緒にいられる時間が増えるのは嬉しいけど、ちょっと良心が痛むなぁ…。
それにしてもリコ先輩遅いなぁ。「先に用事を済ませてくる」って言ってたけど、何だったんだろう?先に入っていた女子大生のグループも上がっちゃったし、女湯には私1人だ。貸し切り状態もいいけど、つまんないからもう上がろう。