第19章 集合
黄瀬「それにしても黒子っちが彼女作るとは思ってなかったッス」
黒子「僕だって男ですから可愛い人がいれば好きになります」
黄瀬「そこが不思議なんスよ。あの桃っちですら落とせなかった黒子っちをあっさり落としたにしては普通ってゆーか…あ、もちろんかわいいとは思うッスけど」
さっきからちょこちょこ失礼だなこのイケメン。
黒子「桃井さんは関係ありません。それに穂波さんがどれほど魅力的な女性なのかは僕だけが知っていればいいことですから」
テツヤ君、嬉しいけど…桃井さんって誰?
黄瀬「…はー、ラブラブなんスね。ごちそうさまッス」
そんな思い切りよく納得いかないって顔されても困るんですけど。いい加減ハラ立つなこのモデル様は。
穂波「…テツヤ君、このイケメングーで殴っていい?」
黒子「穂波さんがわざわざ手を汚す必要はありません。そういうことは僕がやります」
黄瀬「ひどいッス黒子っち」
火神「どうでもいいけど小坂、また指名入ったみたいだぞ?」
黒子「行ってください穂波さん。黄瀬君は僕が懲らしめておきますから」
穂波「…うん、ありがとうテツヤ君」
気になることが無い訳じゃないけど、テツヤ君の優しさに甘えておこう。でもちょっとムカつくから反撃しておこうか。私は目一杯とびきりの笑顔でみんなに向けて言った。
穂波「ご主人様方、どうぞごゆっくりおくつろぎください」
黄瀬「!!!」
黒子「いってらっしゃい、穂波さん」
穂波「うん、いってきます」
別のテーブルに移動した私には、続く彼らの会話は聞き取れなかった。
黄瀬「…黒子っちの鉄壁の自制心をあっさり崩したのも緑間っちが瞬殺されたのもなんか納得ッス。アレは反則ッスよ」
黒子「アレはまだ序の口です。彼女は本来もっと可愛い、花が咲いたみたいに優しく笑う人なんですよ」
高尾「穂波ちゃんの必殺技なんだよな笑顔って」
緑間「小坂は笑っていた方がかわいいのだよ」
黄瀬「最強なんスね、彼女」
火神「お前らどんだけ小坂のこと好きなんだよ」
黒子「でも穂波さんは僕の恋人ですから手を出さないでくださいね」