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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第95章 気持ちと記憶の整理の時間



早々にお酒が席に運ばれ、軽く乾杯すると、
爽やかな香りのする、
無色透明のカクテルを口に含む。


ミントの香りが口の中に広がった後、
ゆっくり口を開いた。




「……どうしてそう感じるんですか?」

「見ていれば分かるよ。
エルヴィンも、リヴァイも、
モブリットも、あの訓練兵も。」


まさかそこまで
全員の名前を挙げられるとは思わず、
図らずも言葉を止めてしまった。



「やはり図星だな。
君はどうやら、
この世界の男と相性が良いらしい。」


ワシも含め、な。と笑みを溢すピクシスは、
琥珀色のウイスキーを口に含み、
ふうっと息を吐く。





「……ピクシス司令には
何でもお見通しですね。」

「無駄に年ばかり
重ねておると思っておったか?」

「まさか。
でも、そこまで見抜かれていると驚きます……」

「ワシも最初見た時は驚いた。」

「何を、ですか?」

「君と初めて会った時だ。
エルヴィンは、
あんなに柔らかい表情をする男だったんだな。」



「……出会った場所が、
私のいた世界だったからじゃないでしょうか。」

「それは、どういう意味だ?」


ピクシスは少し身を乗り出した。


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