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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第83章 落ち着かない日






「……ねぇ、これって一人でして
どうにかなる薬?」


少し息が荒くなってきた凛に
そう問いかけられ、
ナイルは顔を上げる。


凛の表情は既に少し紅潮し、
艶めいていた。


この顔を見ているとマズイ気がする……


そう思いつつも、
視線を逸らせず、息を呑んだ。




「ナイル。話、聞いてる?」


「す、すまん。
……いや、俺も使ったことはないからな……
だが、相当強力だという話は聞いた。
……一人でどうにかする気か?」


「それ以外方法ないでしょ……」


ため息交じりの一言の直後、
いきなりループタイを引き寄せられ、
乱れ始めている凛の顔が近付く。



「それとも、
ナイルが相手してくれるの?」


「いや!それはマズイ、だろ……
いやでも、俺にも責任はあるが……」


どうしても声が上擦る。

責任を取りたい気持ちなら死ぬほどある。

……もう理性なんて
放り出したくなる気持ちも同じく。


それでも俺がそれをしていいのか?


色々な葛藤が脳内を支配し、
口籠るしかない。

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