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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第30章 女慣れした新たな仲間



「確かに納得いく……」

「……何か言いましたか?」

つい呟いてしまった声に反応され、
再び近付いた整った顔から逃げる様に
視線を逸らす。


「や、何でもない、です。」

焦ると敬語になる癖は
こっちの世界に来てもなかなか抜けない。



「安心して下さい。
さすがに兵長の想い人に手は出しませんよ。」

「想い人って……え?」

「班員の中では俺だけが知ってるんで。
リヴァイ兵長の片思いのこと。」

エルドは少し頬を緩ませた後、
周囲を気にする素振りを見せながら、
若干声を小さくして言った。



「ああ……早朝デートのアドバイスをしたのは
エルドだったのか……」

「いや、それはオルオですけど。」

「……ん?じゃあオルオも知ってるの?」

「いえ。
オルオの話は兵長が立ち聞きしただけだと。
俺は早朝デートなんて女性からしてみると
頂けないよなぁと思って、後から兵長に
オルオの言ったことを鵜呑みにしない方がいい
って言ったんですけどね。」

「なのにまんまと信じ込んで
8時前に私の部屋に来たってことか。」

凛がそう言った途端、
エルドは小さく吹き出した。

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