• テキストサイズ

君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第151章 変わらぬ想い





丁度その頃。

同じようなやりとりがリヴァイの部屋でも行われていた。




「用が済んだなら、さっさと部屋を出ろ。」

「リヴァイ兵長っ!でも私、」
「気のない女を抱く趣味は、もう俺にはない。
他を当たれ。」

「他なんて!
私はリヴァイ兵長にしかこんなことしたいと思いません!」


リヴァイは、服を乱したまま自分に言い寄って来る女兵士、マルガから目を背けた。



普段人畜無害そうな顔をしておきながら、意外にもこいつはしつこかった。

無意味なこのやりとり自体が面倒だ。


首根っこを掴み上げて、部屋の外へ放り出したい。

だが、さすがに全裸に近い状態の女をそうする訳にはいかない。



こんなことになるなら、部屋に上げなかった……

気晴らしになりそうな紅茶と、その情報に気を取られた自分を、心の中で罵倒する。



「それでも……少しは私の身体でも、何か感じてくれることはないんですか?」

「そりゃ俺も男だからな。
それなりの裸を見れば、反応くらいする。」

「それなら、」
「だが、それでお前を抱くかは別の話だ。
俺は誰でもいい訳じゃねぇ。」


「凛さんなら、いいんですか?」



予想外の問いに、言葉を詰まらせる。

比較的関わりの少ないマルガまで、そう感じる節があったのか。

自分では凛への感情を周りに悟られる瞬間は、あまりなかったと思っていたが、実際そうでもなかったのかも知れないと思うと、自分に対して呆れた吐息が零れた。

/ 1588ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp