• テキストサイズ

君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第131章 心の帯を緩めて



「凛、泣いていたのか?」

「……あ、これ、違うの。」


ハッとさっきのハンジとのやり取りを思い出し、図らずも頬が緩む。



「ハンジに嬉しい言葉掛けてもらって。
つい泣いちゃった。
最近本当に涙腺緩くてびっくりするよ。」

「……そうか。それならいいんだ。」


そっと肩を抱かれて、思わず身体をモブリットに預ける。


さっきまで訓練をしていたからだろう。

モブリットはいつも抱きしめられた時とは違い、外の匂いがする。


それでもその匂いすらも心地良く感じて、意図的に息を吸い込んだ。




「上官の部屋でこんなことしてたらダメだな。」

「本当だ。ここ、ハンジの部屋だったね。」

「忘れてた?」

「うーん、どちらかと言うと、忘れたくなった、だね。」


悪戯っぽく笑うモブリットに、そう言って笑顔を返す。



「……俺も凛がこんなに近くに居ると、忘れたくなる。」


近付いた優しい表情を見つめてすぐ、唇を唇で受け入れると、胸の奥から興奮を誘う感情が湧き上がる。

/ 1588ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp