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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第120章 嫉妬の続き





思わず握ってしまった凛の指先を離さぬまま、
ゆっくり口を開く。


「凛。きっと勘付いてると思うけど、
ただのやきもちなんだよ……」


「……リヴァイといるところ、見たんだよね?」


凛の声は、恐る恐る、に近い色を帯びていた。


やっぱり気付いていたよな……

まぁ、何かと勘のいい凛が
気付かない筈はない、
なんて思ってしまう節もあったくらいだ。

これは予想外の展開ではない。



「君と兵長が基地の裏で
キスしてるところを見た。
……ごめん、まさかとは思ったけど、
凛が兵長に連れ出された時から、
ちょっと予感はあったんだ。」

「基地の裏で何かするんじゃないかって?」

「さすがに場所までは憶測できなかったけど。
俺のせいでもしかしたら凛が強引に
“何か”されるかも、と思って。
取り敢えず近場で人目につかなさそうな場所を
色々探した結果、あそこに辿り着いた。」



「……何でリヴァイが
そんな行動をとると思ったの?」


完全に驚いた表情になった凛を見ながら
話を続ける。



「きっと俺が嬉しそうな顔して、
凛と楽しそうに話してたから。
……もし俺がリヴァイ兵長だったら、
多分それも妬く原因になると思う。」


他にも溜まりに溜まった嫉妬心が
あったかもしれない。

それくらいあの時の兵長の表情は、
今の自分にも重ねられる感情を
帯びているように見えた。



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