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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第120章 嫉妬の続き



この世界に来てから、自分は本当に異常だ。


もう、これはこの世界の空気のせいにでも
してしまいたい。

この世界の空気は
性欲を増幅させる効果があるんだ!

そういうことにしてしまいたい。


それくらい、元々住んでいた世界では
考えられないくらいの淫欲が湧き出していた。



よく考えてみれば、エルヴィンやリヴァイが
タイムスリップして来た時も、
リヴァイは「異常に性欲が湧く」
なんてことを言っていた気がする。

別の世界で生活するということは、
それくらい自分の身体に
色々な変化をもたらすのだろうか。






「……凛?」


「……ごめん。ちょっと考え事してた。」


心配そうな瞳を垣間見て、
思わずため息が漏れる。

これじゃ、さっきのモブリットと
一緒じゃないか。

心配を掛けさせてどうする……




今こんなことを悩んでいても仕方ない。

顔を上げ、
モブリットに視線を合わせたとほぼ同時に、
指先に暖かい感触を覚えた。





「……すまない。違うんだ。」


「……何の話?」


モブリットに握られた中指と人差し指だけが、
強い熱を帯びていく。


これはモブリットの体温だろうか。

それとも自分が発している熱だろうか。



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