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君と鼓動が重なる時・2【進撃の巨人】

第116章 周囲の視線





ケイジはゲルガーの視線の先、
モブリットと凛の様子を垣間見る。


「可愛いって言うくらい、別にいいだろ!」

「別に悪いとは言わないが、
そりゃ叶わない恋だからな。」

「そんなこと分かってるが、
言いたくなるんだよ。」


「……まぁ、確かに凛は可愛いけど……」



ゲルガーの荒ぶる声を聞きながら、二人が楽しそうに会話をしている様子を見ていると、ゲルガーが毎度毎度凛にアピールしていることは、どうしても無駄に思えてくる。




「やっぱり副官とが一番似合ってるだろ。
あの二人が一緒に居ると、
何でかこっちも安心するよ。」

「分かってるって言ってんだろ!」

「ゲルガー、声がデカい。」


そう咎めてすぐ、
凛を見つめる副官の表情を見入った。



普段の訓練では、
あんな穏やかな表情、絶対見られない。

いや、いつも穏やかではあるが、
種類が違う。

凛を見る眼差しは、
あからさまに鮮やかな色を纏っていた。




「副官のあんな顔、
滅多と見られないからな。
本当に好きなんだろうなぁって思うよ。」

「お前、モブリットさんから
何か聞いてんのか?」


「……まぁ、ちょっとは。」

「は?やっぱり付き合ってるって話か?!」

「だからお前は声がデカいんだよ!」


ついゲルガーに釣られて声を荒げてしまい、
故意に小さく咳払いをした。

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