第6章 夜明け
幸せな夜の一時は、瞬く間に終わりを告げたが、
二人の心には一生残であろう、大切な一時だった。
「…お、おはようございます。」
「…」
神田はガン無視した。
もう酒は抜けたので、いつも通りの仏頂面神田だ。
「見ててくれるんですよね?」
アレンは神田に微笑んだ。
「…気が向いたらな」
「…それでもいいです。
そばにいられるなら…」
アレンはそれ以上無いぐらい幸せそうに微笑った。
神田はそっぽを向いた。
「あと、神田!」
「まだ何かあるのかよ。」
「好きですよ!」
神田は口元をほころばせた。