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タイムマシンは幸せの鍵【銀魂】

第7章 月の桂


それからヅラと急ぎ足で万事屋へと向かい、5分で到着するという自己ベストを叩き出した。

『はぁ…っ!つっかれたぁ!』

桂「これしきで音を上げるとはさくら殿もまだまだァゲッホゲッホォェェエ…」

『女の私に負けてどうするの…』

なんやかんや言いつつ一番苦しそうなヅラ。
スナックお登勢の前で崩れ落ちたヅラの背中をさすりながらつっこむ。

『でも今日はありがとう。奢ってもらった上に話まで聞いてもらって…』

桂「いや、こちらこそ楽しい話を聞かせてもらった」

『ホントに楽しそうね。ゴシップ記者にでも転職した方がいいかもよ。好きでしょ?そういうの』

桂「どういうことだ…?」

『プッ』

本気でキョトンとするヅラを見ていると自然と笑みがこぼれる。

『アハハハハ!』

桂「…フッ」

軽く笑みを漏らしたヅラは私の頭に優しく手を乗せた。

『?』

桂「やはりさくら殿は笑った顔の方が似合うな」

『え…』

そう言って笑う桂の長い髪が月明かりに照らされて輝く。

桂「さて、そろそろ俺は退散するとしよう。夜叉が今にも掴みかかってきそうだからな」

顔をあげた桂の視線の先には、汗まみれでこちらへ近づいてくる銀さんの姿があった。

桂「銀時!安心しろ!俺はさくら殿には手を出さん!だが…」

銀時「…」

桂「俺も男だ。俺の我慢の限界が来る前に何とかするんだな!」

銀時「テメェ…!」

大声をあげた銀さんが桂に向かって走り出す。

桂「それではさくら殿…今日は久しぶりに美味い蕎麦が食えた…ありがとう」

『待っ…!』

そう言い残すと背中を向けて走り出す桂。

銀時「オイ待て!ヅラァァァァ!」

『ヅラァァ!ありがとね!』

桂は少し振り返り

桂「ヅラじゃない、桂だ!」

夜の町へと消えていった。

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