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タイムマシンは幸せの鍵【銀魂】

第7章 月の桂


なんで分かったんだろう…
あ、銀さんと付き合い長いからかな。

『まぁ…そんなとこです』

桂「それでなかなか家に帰れずウロウロしていたと」

『…ご名答』

桂「どれ。よかったらその話、俺に話してみんか?なにか協力出来ることがあるやもしれんぞ?」

キラキラと瞳を輝かせる桂小太郎。

アレですか、ゴシップとか大好きなクチでしょ多分。
アドバイスとかそういうつもりでは無さそうな感じがするけど、この際そこは置いておこう。
誰かに聞いてもらいたい気分だったし…

それから私は、私がここに来た経緯とこれまでのいきさつを掻い摘んで話した。

『というわけでして…』

桂「アッハッハッハ!」

話を聞き終えたヅラが声をあげて笑う。

『何で笑ってんの…』

桂「ダァッハッハッハッ!」

『ちょ、うるさいなもう!』

桂「いやぁー、すまんすまん…ククッ…さくら殿は、銀時に嫌われたかどうか心配か?」

『…っ!』

いきなり確信をついてくるヅラの言葉に肩が揺れる。

『そりゃ…職場の上司と喧嘩したら誰だって不安でしょ…お財布事情とか!』

咄嗟に思いついた言い訳も虚しい。
それに対してヅラは冷静だった。

桂「大丈夫だ。心配せんでも給料などは貰えまい」

まあ、それはそうだけど…

桂「さくら殿は銀時にそっくりだな」

そして極めつけはとんでもなく聞き捨てならない台詞だった。

『あのチャランポランに!?』

桂「さくら殿がチャランポランかどうかは知らんが…意地を張る所も、素直じゃない所も瓜二つだ」

『…』

なんか…この人といるとテンポが狂う…

桂「よし、そろそろ帰るとするか。万事屋まで送っていこう」

話を聞くといいながら自己完結するヅラ。
慌てて時計を見るともう六時を過ぎていた。

『やばい!晩ご飯作ってない!』

桂「何!?それでは急がねばなるまい!すまんが皿を返してきてくれるか?」

そう言って少し離れたところに身を隠すヅラ。

『なんだ…偉そうなこと言っといてアンタだっておんなじじゃない』

二人分の器をお盆に乗せ、暖簾をくぐる。

『幾松さん!お皿ここに置いとくね。それと…』

幾松「?」

素直じゃない誰かさんへの仕返しに、言ってやった。

『ありがとう、美味しかった…ってロン毛の連れが言ってた!』
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