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貴方に愛焦がれ従って BLEACH

第9章 就任


「ちょっ、まっ…まちぃ!タンマやタンマ!!っお…ぁぁあもう!!」



洞窟に響くのは、隅から隅へちょこまかと動き回る、市丸ギンの声であった。




「…鈍った?」

「あ…っほ!主人公の名前が速すぎるんやって‼︎」


必死に私の斬撃を躱すギン。
綺麗な銀髪が揺れ、視界にちらつく。


「けどなぁ…あんまり舐めん事やな」

「…?」


急に変わったギンの雰囲気に危険を察し、距離をとった。

蛇のようなニタリとした挑発的な笑みには、もう慣れたはずだったのに、
こんなにも距離が空いているのに…


寒気が止まらなかった。



「射殺せ…神鎗」



「…っ⁉︎」



気が付くと刃の先端が目の前にあり、本能で避けた。
まさか、刀を投げたのか…?それとも…

「な…」


体制を持ち直し、向けられた刃を目にした。
それは、柄をもっているギンから真っ直ぐ伸びていた。


「始解…?」

「せや。僕、出来るようになったんや」

「…すごいじゃん」

「せやろ?」


得意げに伸びたままの斬魄刀を振り回す。
長くなっているといっても、重くは無いようで軽々と振り回している。


「…じゃあ私も」

「へ?」




間抜けな声を出すギンに、私は不敵な笑みを浮かべ斬魄刀を前に突き出した。


「開け、蕣花」
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