• テキストサイズ

【黒子のバスケ】人を外見で決めては絶対いけません!

第10章 気になるあの子



──────……




昼休み、私は屋上で黒子君、火神君と弁当を広げていた。バスケ部に入ってからというもの、私達の距離も近づいたのか、共に行動することが多くなってきた気がする。私自身今まで固定の友達がいなかったから、嬉しくもある。ちょっと困ったことと言えば、お弁当のおかずをつまみ食いされるので、作る量を増やさなくてはいけなくなった事と、最近黒子君が優しくなった気がする事だ。
図書委員でも、力仕事は全てやってくれるし、部活動でも自分でいっぱいいっぱいだろうに、マネージャーの仕事も手伝ってくれる。帰りなんて鞄持ってくれるし。
まあ、毒舌を吐くのは変わらないけど、なんだか、他人に言う時と違って、オブラートっていうか、なんていうか。分からないけど、心がむずむずするんだよね。
最初が酷かったからそう感じるのかな。

うーん、と唸れば、
隣に座る黒子君が「もらいます」と言って私の弁当からミニハンバーグをとっていった。

「あ、ちょ、ハンバーグ!メインなのに!」

「ぼーっとしてる人が悪いんですよ。良いじゃないですか。あと2つあるんですから。」

むむむ、やっぱりこういうところは優しくない。
ぶー、と口を尖らせていると反対側から何か口元に。
口に目をやると、小さなパン(スコーン?)が。

「購買のおばちゃんが作ったからやるってもらった。
こんなちっせぇのだと食った気しねえから、やるよ」

火神君が笑顔で言う。
お言葉に甘えていただこう。
パクリと、火神君の手から食べると、バターの良い香りが鼻を駆け抜けた。

「おいしい〜」

と素直に感想を言えば、火神君は少し笑って「良かったな」と言う。この顔、他の子が見たら絶対惚れるよな〜なんて思いながら黒子君を見ると、彼はスマフォを見たまますごく嫌そうな顔をしていた。

気になったので、何かあったのかと問えば、「黄瀬君です」と言ってこちらに寄越した。

/ 49ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp