【黒子のバスケ】人を外見で決めては絶対いけません!
第4章 黄瀬涼太に出会う
「さて、今日はここまで」
担任が合図をし、クラス委員が号令をかける。
やっとHRが終わった………
これで眠れる…………
結局、授業中は眠ろうとする度消しゴムが飛んできて起こされた為、眠る事が出来なかったのだ。
おかげで文字付きの消しゴムが沢山机に集まった。
周囲を見渡せば、もう部活へ行ったのか黒子君の姿は無いし、まあ影の薄さを使って急にドッキリ仕掛けられたことも以前何度かあるけど……意図的にではなかったと思うが………、何だか急に絡んでくるようになった気がする…
そんな事をぼーっと考えながら、私は机の上で眠りの体勢に入った。
────────────────……………
「………………み」
なにか声が聞こえる。
何処かで聞いたような声…
「ん………」
その声に誘われるように目を開けると、金髪の男の子が目にはいった。
あー、誰だっけ。
そうそう、中高年に人気のモデル、黄瀬涼太か。
こんな間近で見れるなんて〜……って。
「えっ!?ウソ、キセリョ!?」
「わっ、声デカいって!」
私の声を聞いた瞬間、キセリョはあわあわと慌てた。
しまったしまった。
驚き過ぎて声が。
彼は周りに誰かいないか確認し、いないと分かるとホッと溜息をつき、此方へ向く。
「えっと、黒子っち知ってる?」
え?黒子っち??
黒子……………ああ、黒子君か。
「黒子君なら部活じゃないかと」
「うーん、さっき行ったら部活終わったって聞いたんス」
そう言われ、外を見ると もう空は茜色に染まっていた。
私どのくらい寝ていたんだろ。
「今日行くって黒子っちに行ったのに、俺置いて帰るなんて……」
うわーん、とキセリョは声を出して泣き出した。
多分嘘泣き。
「あー、えっと、明日出直せばよろしいのでは?」
嫌な予感がし、そくささと帰りの準備をする。
大体こういうのは…
「いや、今なら間に合うかも!一緒に探してよ!」
……………やっぱり。