第7章 好きだから(R18)
「背中を誉められるなんて、男として光栄だな」
彼がゆっくり振り向いて、私を正面から優しく抱き寄せる。
おっ、調子を取り戻した。
私は上に着てるゆるニットを自分で脱ぐ。そして床にパサッと置く。
「えっ」
彼がちょっとびっくりしてる。
「もっともっと近くで感じたくて…」
そう言って、私はぎゅうーっと抱きつく。
逢坂くんの胸の中、あったかい…。
「あ、焦らなくても。ぼ、僕が脱がしてあげるよ」
彼はそう言いながら、私のデニムのショーパンのボタンを探る。
こないだ脚が綺麗って言ってくれたから、今日はショーパンにしたんだ。
デニムだからちょっとボタンが固い。
私は自分でボタンを外してジッパーを下ろす。
「脱がして」
そう言って、彼の顔を見上げる。
彼が小さく頷く。
かわいい。
なんか酔っ払ってると思ったら、何でも出来そう、わたし…。
ていうか、ちょっとだけ。ちょっとだけ身体熱いなぁ。
目も自然に潤むし。
少しはアルコールまわってるのかな?
まあ全然平気だけどね。
彼が私のショーパンを両手で下げる。
スッと床にショーパンが落ちる。
私は自分で足を抜いて取り去る。
そして、ちょっと背伸びして彼の唇にチュッとキスする。
「好き…」
私はうつむいて、わざと小さい声で言う。
「えっ…?」
彼が聞き返す。
「大好きなの…。わたし、逢坂くんのことが大好き…」
一瞬、彼の顔を見上げてから目を伏せる。
いい感じに涙がひとすじ流れた。