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文芸部×チア部

第7章 好きだから(R18)


土曜日、逢坂くんとデート。

自分の部屋で映画のDVDを見ながらのんびり過ごしたいって言われたので、彼の部屋へ行く。

「ナコちゃん、明日はやっぱりサッカー部の応援に行くの?」

部屋に入った私に彼が尋ねる。

「うん…。行くけど?」

私の答えに彼はふっと微笑む。

「ま、仕方ないね。じゃあ、ジュースを入れてくるから待ってて」

そう言って彼は部屋を出ていった。

納得してくれたのかな?

まあ最初から引っかかるようなことじゃないけどね。

彼がオレンジジュースのグラスを持って部屋に戻ってくる。

「はい、どうぞ」

「ありがとう」

私はジュースをひとくち飲む。

……。

これ…お酒入ってる…。

私は逢坂くんの顔をチラッと横目で見る。

涼しい顔でDVD見てる。

私が気づかないと思ってるんだ。

私、ユキたちと私服でカラオケ屋さん行ったときに、お酒飲んだことあるんだもんね。

しかもユキとリカは1杯飲んだだけで顔真っ赤だったけど、私は2杯飲んで全然平気だったんだから。

でもなんで逢坂くん、わたしにお酒飲ませたいのかな?

もしかして酔わせてエッチなことしようとしてる?

そんな小細工しなくていいのに…。

そうだ…酔っ払ったフリしてわたしから逢坂くんに迫ってみようかな…。

こないだマユに「エッチしたら落ち着くかも」って言われて
「それいい」って思って、でも…

わたしから誘うのは無理と思ってたけど…

酔っ払ったフリなら。

ダマすのは悪い気がするけど、お互い様だもんね。

私はグラスに入ったジュースをクイッといっきに飲み干す。

「あっ…」

逢坂くんが横で小さな声をあげる。

「え?」

私は笑顔で彼の顔を見る。

「大丈夫? いっきに…」

ちょっと心配そうに彼が言う。

ふふっ

「何が? このジュースが?」

私は涼しい顔で聞き返す。

「あ…いや。炭酸きつくないかなって…」

「うん。平気。美味しい」

私は満面の笑みで答える。

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