第14章 黒い誘惑
「なんとなく…」
「なんとなくでそんなこと言わないでよ…。それにこれタイツだからそんな簡単に破れないよ」
「試してみる?」
彼がタイツをつまんで持ち上げる。
「絶対ダメ! もし破ったらコンビニに買いにいってもらうからね。恥ずかしいでしょ?」
「いや、別に。それに買いに行かなくても…まぁいいや。今日はやめておく」
買いに行かなくても…何?
もしかして持ってるの? 気持ち悪っ!
気持ち悪いから突っ込んで聞かないでおこう…。
「なら、お願いがあるんだけど」
彼が少し恥ずかしそうに申し出る。
「イヤ」
断る。
「まだ言ってないんだけど…」
「絶対なんか気持ち悪いお願いでしょ?」
「そんなたいしたことないよ」
「じゃあ言ってみて」
「えっとね…」
彼が少し頬を赤くしてうつむく。
そして爽やかな笑顔を作って顔を上げて言う。
「ノーパンで直にタイツ履いてみて?」
「すっごく気持ち悪いから!」
「嫌なんだ…」
彼がしょんぼりする。
しょんぼりしたって可愛くないよ。
すっごく気持ち悪いから!
「じゃあ、このまま楽しむしかないな…」
彼は私のスカートをめくって中をのぞき込む。