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感情論の推理

第1章 感情の整理



・・・痛い。



右腕に何かが刺さっているのであろうか。それも何本もである。
『痛い』と最後に感じたのはいつだったか。・・・多分ベットから落ちた時だな。

その時私は激しく咳き込んだ。
「ゴホッゴホッ・・ハア・・・何か煙い・・・・。」

息苦しさに耐え切れず、閉じていた目を開けると、目に飛び込んできたのはあたり一面の砂・・・。

「どこ、ここ。」


こんな場所、全く知らない。というか、砂漠って私の住んでる所からどれだけ離れてると思ってんの?

そんな突っ込みも心の中に留めて、立ち上がろうとした時右手に刺さっている物が動いた。

「・・・ワニ?・・メグロコに見えるのは私だけ?」

「グワー」

何がグワーだよコンチクショー。
私は何とかメグロコ(?)を引き剥がして砂漠を駆け抜けた。
そしてたどり着いたのは大きな街。昼間のため張り巡らされているネオン管はまだ光っていないが、夜になると凄そうだ。・・・それにしても、ライモンシティに似てるな。

傷を治療したいのだが金が無い。仕方なく自分の右腕の袖を切り、ぐるぐると傷に巻いた。





「・・・似てる。」

いや、はっきり言おう。ここはポケモンの世界だ。しかもbwの世界。さっきこの街を散策して分かった・・・。
ポケセンもジムもある。ポケモンもいる。否定が出来ない。
ここは、知らない世界。どうすれば良いのか・・・。

だんだんと、平常を保とうとしていた心に焦りが出始めた。
ポケモンの知識は劣っているわけではない。だが私にはポケモンがいない・・・。

「・・・・・。」

腕の傷がまた痛み出した。

とりあえず、ポケセンに行こう。こっちは怪我人なのだから、追い出されることは無いだろう。
そう考えて、腕を庇いながら歩いていくと人が多くなってきた。さすがに避け切れず、誰かにぶつかってしまった。
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