• テキストサイズ

Blue Moon☆うたのプリンスさま♪

第3章 不調。


「君を…帰したくないんだ。」
美風さんはぽつりとそう言った。

「…え?」

「理由はよくわからない。でも、もっと君とこうして歌っていたいと思ってしまう。」

美風さんは困ったような顔をして
自分の胸に手を当てていた。

「メリットはあまりないんだ…。僕だって終わらせる予定だった仕事が終わらない。君だって寝不足になってしまう…非合理的なんだ。」

「…でも…一緒に居たいんだ…。一緒に歌いたい…。何故だろう…?」

そう言って美風さんは寂しそうな顔で
私をじっと見つめた。

なんて答えるのが正解かなんて
わからなかった。

でも、私はただ、
その寂しそうな顔をする美風藍が愛しくて
私は彼に駆け寄ると、
彼を強く強く…

抱きしめた。


「…私も…一緒に居たい。美風さんと…ずっと…。」

「…うん…ありがとう。」
そういうと、美風さんは私を包み込むように
抱き返した。

美風さんの体からは不思議な音がした。

まるで冷蔵庫みたいな…
ゴーっと低い音が鳴っていた。

美風さんはいつも不思議な事ばかり言うし、
もしかして、本当にロボットだったりして…。

きっとそんな事言ったら、
美風さんはいつもみたいにクールに

バカじゃないの?って

言って来るんだろうな…。

ロボットに
感情なんて…ないのだから。
/ 61ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp