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Blue Moon☆うたのプリンスさま♪

第3章 不調。


しばらく、美風さんに恋愛ゲームの指南をしていると、
美風さんはすっかり恋愛ゲームマスターのようになった。


美風さんは、
「大体のパターンは理解した!」
と嬉しそうにしていた。


美風さんによるロボットの演技指導も
満足のいく出来になってきたようで、
特に何も言われなくなった。

でも、それは
なんとなく一緒に居る理由がなくなったようで
私は少し寂しかった。

「ねぇ、柚子。僕は好きって感情の概念は理解できた気がする。でも、おかしいんだ。」
美風さんは溜息をついた。

「何がですか?」

「僕は今不可解な現象に陥ってるんだ。」

美風さんは私をじっと見つめた。

「…?」

「もう君と一緒に過ごす理由はあまり無いんだ。お互いの目標は達成したし…。でも、それを考えると何故だかすごく胸が痛くなって、そう考える事をやめさせるんだ…。」

美風さんは苦しそうな顔をした。

「メンテナンスに行っても異常はないし…わからないんだ…。ねぇ、君にはわかる?」

私は思わず、
胸がドキドキと速くなった。

美風さんは不思議な言葉を良く使う。
本当に自分に感情がないように、
まるで自分がロボットであるみたいに…。

それが美風さんなりのジョークなのか
よくわからない…。

でも、その時美風さんが言った言葉は
まるで…

"もっと一緒に居たい"と言っているように
受け取れた。



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