• テキストサイズ

Blue Moon☆うたのプリンスさま♪

第1章 999回目の失敗。


「皆さん!今日は真城柚子のミニライブに来てくれてありがとうございます!」

私がマイク越しにそう喋れども
会場の盛り上がりは小さい。

「えっと…今日は新曲の…」
それでも笑顔で私はCDを手に声を出す。


「ねぇ、あれ誰?」
「さぁ、売れないアイドルだろ?」
「ふぅーん。可哀想だねぇー。」


何気ない一言が
胸にザクリザクリと刺さる。


今日のミニライブも結局、
途中でダンスを間違える始末。

アイドルとしてデビューしてから1年。
失敗続きである。

「柚子ちゃん。お疲れ様。」

マネージャーが私にタオルを渡してくれる。

「…あ…ありがとうございます。」

「大丈夫だよ。失敗は成功のもとなんだから!っね!柚子ちゃんはやれば出来る子なんだから!」

そう言ってマネージャーは私の背中を軽く叩く。
その言葉がまた胸にザクリと刺さる。

マネージャーの出て行った
楽屋でポツリと呟く。

「それじゃぁまるで…私がやってないみたいじゃないですか…。」

もう、私の心は折れそうだった。





/ 61ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp