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るろうに剣心【東京編】

第13章 雷十太と剣術




『これで大丈夫かな?』

サラシを胸に巻いて道場着に着替える
今日は前川道場に行く日
薫さんに誘われたので、お邪魔することにした

前川道場に緋村さんも行くようで
私、緋村さん、薫さん、弥彦君と4人仲良く向かった

『私まで本当によかったの?面識なんてないのに……』
「大丈夫よ!前川先生ね、剣心だけじゃなくて真愛にも会いたいって言ってたし」

と、言われてもなぁ
前川さん、私のこと知ってそんなこと言っているのかな

前川道場着き、戸を開ける
稽古をしていた門下生は、私たちの姿を見るなり集まってきた
特に、薫さんの周りが
剣術小町だからかな、すごい人気だ

「前川先生!」

奥から年配の男性が現れた
しかし、年を感じさせない風貌だ
この人が前川先生

緋村さんと前川先生は互いに見つめ合う
その瞬間、どこか空気が張りつめたような気がした
それを感じ取ったのか、今までうるさかった道場が静かになった

「…あれが強いって評判の流浪人」
「ああ。間違いない。俺、見たことある」
「緋村剣心。あれが、先生が是非一度手合せしてみたいと言っていた男だ」

そんな言葉が聞こえた
ピリピリとした空気の中、話題になっている二人は、口角をあげる
張りつめていた空気が一瞬にして緩んだ
少し拍子抜けした気もするが、でもこれでよかったと思う

緋村さんと話し終わった先生は、私の所に来た

「君が椎名真愛君だね。薫君から話は聞いてるよ」
『は、初めまして。今日は、よろしくお願いします』
「噂はいろいろと聞いているよ。よく来てくれた」

噂……?
なんの噂だろう

「おい、あの子って赤べこで働いている……?」
「薫さんと同じくらい強いらしい」
「俺、あの子が闘っているところ見たことある。すげえかっこよかった」

………聞かないフリ
まともに聞いていると、恥ずかしい
現にいま、恥ずかしくて顔が熱いもん


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