第12章 弥彦君の闘い
そのあと、燕ちゃんを送り届けた
そして、弥彦君は赤べこで働いている理由を緋村さんたちに話した
彼が赤べこで働いているのは逆刃刀を買うため
それを聞いた佐之助さんは笑っていたが
私は素敵なことだと思った
だって、真剣じゃなく逆刃刀なんだから
それはきっと緋村さんと同じで
人を守りたいという意味だと思うから
弥彦君ならたくさんの人を守れると思う
今日だって燕ちゃんを守ったんだから
燕ちゃんだけじゃなく、赤べこも守ってくれた
『弥彦君、ありがとうね』
「別に。俺がやりたくてやっただけだ」
少し頬を染める小さな剣士
私はそんな彼の頭を撫でた
この子なら、人を守るために剣を振るうだろう
そういう剣士だって私は思っている