第12章 弥彦君の闘い
私たち三人は、屋根にいることがバレ
また、薫さんも物陰にいることがバレた
事件も一件落着したし、夜も遅いためみんなで燕ちゃんを送ることにした
彼女も物陰で弥彦君の勇士をみたいたらしい
屋根から降りなければ帰ることもできないので
私は降りようと試みる
しかし、こんな高いところから飛び降りたことないから
どうしたいいのかわからなくなる
降りたとき、足とか痛くならないのかな
「掴まるででござるよ、真愛殿」
そういって緋村さんは私の腰に腕を回す
ドキリ、と心臓が跳ね上がる
しかし、それ以上に飛び降りることが怖くて
緋村さんの首に必死にしがみついた
ジェットコース―に乗ってる気分だった
内臓が少しだけ上に上がったような気がするけど
それはたぶん気のせいだ
「大丈夫でござるか?」
『だ、大丈夫、です。ちょっと怖かったけど』
「それにしても真愛殿は軽いでござるな」
『……セクハラですよ?』
「おろ?せくはら?」
『痴漢ってことです!!』
年頃の女の子に体重の話はタブー
それがどんなに軽いとか言われても嬉しくはない
というか、好きな人に体重を言われたくない
だって恥ずかしいんだもん