• テキストサイズ

るろうに剣心【東京編】

第12章 弥彦君の闘い






弥彦君が道場を飛び出した後
彼の後を追うように、緋村さんがこっそり出ていくのを見た
気になり、私も彼らの後を追った

たどり着いた場所、というより
緋村さんがいる場所をみつけた
そこは屋根の上

どうやってあの人はここを上ったのだろう
私は、なにか登れるものがないか探すが
そんなものはどこにも見当たらない

そんなとき、体が浮いた
気づいたら佐之助さんが私を抱えていた

「真愛殿も来たでござるか」

困ったような笑顔を向けれら、私はぺこりと頭を下げた
下では、弥彦君がチンピラと闘っていた
その中のリーダーらしき人が叫んだ

「一斉に木刀を投げつけろ!」

そんなことしたら、怪我だけじゃすまない
弥彦君を助けないとだめだ
そう思い、立ち上がろうとしたとき
緋村さんと佐之助さんに止められた

『見捨てる気ですか?』
「違うでござるよ。拙者たちにまかせるでござる」

にこりと、笑顔を向けられ何も言えなくなる
屋根の上に立ち、下をにらみつける
その眼は、鋭く光っていた

たった一睨みしただけで、逃げ出すチンピラたち
たった一人を残して

チンピラは腰から真剣を取り出す
しかし、それに臆することなく、竹刀を構える弥彦君
そして、見事勝利を手にした
チンピラはその場で気絶しているらしく動かない

それにしても、弥彦君本当に強くなった
子供の成長ってこんなに早いものなんだね

/ 101ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp