第3章 戦利品にはそれなりの贈り物を
鶴の字の領内に身を置くのはどうもゾワゾワしやがる、居心地が悪いッたらありゃしねぇ。
「、そろそろ帰ろうぜ」
「……鶴姫さんの所にいる、あなたは帰りたいなら帰ればいいわ」
「何言ってんだ、ここは一応敵国だぜ?」
「私にとっては何処も敵国よ、勿論あなたの土地も敵国」
は怒ってもない、泣いてもない、そんな複雑な顔で俺の顔を見ずに呟いた。
どうもこの美女は毛利のそばにいたせいで心を閉ざしているらしい、アイツはいつも俺の邪魔ばかりしやがる。
何で俺の前に立ちふさがる、死んだ後でさえもこうしてを俺の前に置き、何をさせたいんだ?
俺の邪魔ばかり、鶴の字もそうだ。俺からと四国を奪おうとしている。
なんだってんだ、もうわけわかんねぇ
「の帰るところはどう言おうが俺の領地だ。側室なんだぜ」
「…了承した覚えは無いと言っているの、わからないの?!!」
は突然声を荒げたかと思えば懐刀を俺に向け、殺そうとしてきた。
愛情表現が歪んでいるというのかなんというのか、殺したいほど愛してるってやつか。は本当に不思議な奴だとつくづく思う。
素人の殺しなんざ俺はきくわけがない。わざとギリギリで避けて余裕を見せた。
「おいおい、血迷うなよ」
「もとより正気よ、あなたを殺して中国は返してもらう」
「誰があの腐った捨て駒軍団を正すってんだ」
「元就様を愚弄するなど許さないッ!!!」
まだ毛利に執着しているらしい。
俺という夫がありながら俺を全く見ずにもういなくなった元夫しか見ていない。
手なずけるには時間がかかる。