第2章 戦利品は敵国の宝
新たな側室となった毛利のとこの女、名を調べさせればというらしい。
相当大切にされていたようで一歩も外に出ることがなく、毛利の嫁の顔を知る民は一人もいなかったのだという。
確かにこんな嫁さんなら外に出したくねぇし、そもそもアイツにこんな綺麗な嫁がいたとは知らなかった。
「……なによ、これ」
「地方から取り寄せた着物だ、アンタ好きなんだろ?」
の好みはすでに把握済みだ。逃げ延びた毛利の兵をとっ捕まえて聞き出せば一発で言うことを聞いてすべて吐いた。
着物の好みは薄い桃色、食いモンは塩っ辛くした海の幸、怒ると穏やかな口調をすべて捨てて暴言を吐く。
「いらない、敵将からの贈り物など不要よ」
「苦労して取り寄せたんだぜ?側室として受け取ってくれよ」
「あなたの側室を了承した覚えなどない、さっさと出て行って!!」
は本当に気性が荒い。
姫は絶対にやらないであろう着物を投げて攻撃したり、折角綺麗に女中が結んだ髪の毛でさえもボサボサにしやがる。
「出て行ってやるわ」
「鬼から逃げれると思ってんのか?」
「私は元就様の正室よ?できないことがあると思って?」
「何言ってんだ。俺の側室だろ、それとも満足いかねぇか?正室がいいか」
「そんなものいらない!ここから出してくれれば私はじゅうぶんよ!!」
そう言ってどこかへ行ってしまった。
まぁここから逃げ出そうなんて無理な考えはやめてほしい。
には常に忍びをつけてあるし、門番も腕の立つやつを置いてある。
俺の城は俺が一番知り尽くしている、アイツが別の道を探そうとしても無駄だ。俺は全ての抜け道がどこにつながってるかも把握できているし、全て言った先には野郎共の住んでいるところにつながってる。
無謀な考えはよしてほしいんだがなァ…