第6章 戦利品は壊れ物注意
その日を境には完全に感情を閉ざしてしまった。
俺が目の前で面白い話をしようが、宴に参加させようが虚ろな目で俺には見えない場所を眺めて、微笑むこともなく、ただただ、時間の流れに流されているような。そんな抜け殻のだ。
「…なぁ、今日は、何処へ行きたい?と仲のいい奴は誰だ?」
もう潰すとか、そんな事はどうでもいい。失った感情を俺は取り戻したかった。
かけらの一つでもあればいいのに、俺にはそれが見つけられない。このもどかしさは、きっと愛ゆえなんだろうな。
「の声が聴きてぇ、表情を、熱を、感じてぇ」
俺が縋り付いて、そういっても頷きもしない。もう、戻ってこないのだろうか。俺には分からないことばかりだ、情けねぇ。
「っ…何処に、何処にいっちまんたんだよっ」
抱きしめても、押し倒しても、口づけても、繋がっても、思いを注いでも、返事はない。
この熱い感情は俺だけの物なのか、共有できないのか?
俺はの味方だ、敵にまわることはない、もう二度とそんな事はしない。
「、」
愛を叫んで、また繋がって、もう何度目だ。
「限界、だ」
俺は…どうすればいいんだ?
俺自身存在状態がどうなってるかわからない。生きているのか死んでるのかわからない。
愛を嘆いても縋っても叫んでも、返事がないだなんて俺には耐えられねぇ。
「俺は…っアンタを、救いたい。その空虚に俺は存在してェんだ」
好きだ。、毛利のことなんか忘れちまえ、もういない人間を思い続けたってそれはかなわねぇんだ。
俺は、本気で愛している。どんな宝より、が好きだ。
好きだ。
「好きだ…っ愛して、る」
死にたい。
そうポツリと言葉が聞こえて顔をのぞきこめば、の瞳は俺を捉えていた。