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戦利品は己の手で

第5章 戦利品と無用な絆



すぐに俺は立ち上がった。すぐにでも家康をぶっ潰さなければならねぇ。
一刻も早くの心を手に入れてぇ。家康には悪いが、そういう事だ、手加減なんざ俺はしねぇぞ。



「…長曾我部元親、何をしに行くの」

見送りに来てくれたのか、港には珍しくが腕を組んで立っていた。
やっとらしいことをしてくれた、これで笑顔だったら文句の一つも出ねぇんだがな。

「家康ん所に行くだけだぜ、大事な話し合いがあるんだ」

「話し合いにそんな装備はいるのね」

きっと俺が家康を‘一方的に’ぶちのめすんだろうと思っているんだろうな。
だがな、俺はそんな卑怯な真似をしようとはしてない。なんせ先にの過去というかけらを盗られてるんだ。それをただ、取り返すに行くだけだ。

「安心しな、無傷で帰ってきてやんよ」

「帰ってこなくていいわよ」

相も変わらず毒を吐き続けるは、やはり毛利と重なる。
俺の脳にまで邪魔をしてくるとは、なんだ、本当に理解のできない奴だった。
だが今、コイツを手にしているのは俺だ。美しい女神の如き輝きを持つ女をこの手におさめているのは紛れもない俺だ。俺は、この世の中で一番幸せモンなんだ。

「そう言うなって」

の頭を撫でると目立った犯行もなくただ俺を睨み付けて城に戻って行った。
いつもなら手を払いのけるのに、と不思議に思ったが、もしかしたら少しでも俺を見てくれるようになったのかもしれないとうれしかった。
これから家康との過去を斬り、それから未来への俺との手を結び、歩いていく。そう考えただけで心臓がバクバク言うのがわかった。
俺はこれを求めていたんだ、この世で一番大きな宝の、。
誰の目にも触れさせない。太陽の光でさえ届かないところに閉じ込めてしまいたい。

帰ってきたら、思う存分抱いてやろう。


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