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戦利品は己の手で

第5章 戦利品と無用な絆



と久しぶりに話がしたいと、そう言っていた。
俺は別に親友だと思ってるし、信用もしている。だから渋ることもなくの所へ案内してやった。
家康も一人の武将だ、にも多少めかし混ませたが嫌がっていた。
だが、綺麗なもんだ。何故あんなにも綺麗なのか。

「久しいな!殿!」

「と、徳川様、何故ここに?」

不思議そうな顔をしては頭を下げてから挨拶をしていた。
こんなこと、夫である俺にしたことがあっただろうか。

「…いや、少し顔を見たくなってな」

「ご足労をおかけいたします…!」

「いやなに、元気そうで安心したよ」

聞けば家康とは昔よく遊んでいたらしい。
過去のを知り、その記憶と共に家康のなかに留まってる、そういうことなのか?
なら俺は家康を殺さなければならない。本当にの心を手に入れたい俺は、親友を傷つけたって痛くも痒くもねぇ。

「殿、今度元親と三河に遊びに来てくれ」

「なんか面白れぇことでもあるのか?」

「ただ儂の治めているところを見てもらいたいだけだ。特にこれと言って何もないが…そうだな、綺麗な景色がある。」

俺は景色になんざ興味はない。どの陸地の景色よりもきれいなところを俺はよく知っている。
それはも同じはずだろう?

「え…っと、では、伺わせていただきます」

「楽しみにしているぞ!じゃあな元親!殿!」

家康は本多に飛び乗り、三河の歩へと旅立っていった。
その旅立つ様子を面白そうに眺めている。
…何故、俺を見てくれないんだ。



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