第19章 バスケ部創部
小金井
「おおー、人がいっぱいだ…!!こんなトコで今日やんの!?」
翌日、彼らは予選トーナント決勝のためにいつもとは違う会場に着ていた
小金井はいつもの会場との大きさの違いに驚いたのか立ちすくんでいたが、他のメンバーは特に気にせず歩いていた
伊月
「違うよ、こっちは第二体育館」
小金井
「あり?」
伊月
「俺達は第一」
小金井
「へー…って、あっちもでかい!!」
日向
「こっちは今日中学の予選やってるみたいだな…」
日向が試合のどこの学校かというのを確認したところ、第二試合のところに帝光という文字が彼の目に入った
そこにまるでタイミングを見計らったかのように出てくる、白と水色のジャージが有名な学校が出てきた
青峰
「ったく信じらんねー、今日たったの42得点だぜ、俺」
緑間
「ふざけるな、むしろボールを持ちすぎだ。おかげで俺は10本しか入れてないのだよ」
黄瀬
「てか俺にももっとボール回して欲しいっス!」
紫原
「どーでもいーよ…勝ったし…はー、たるい…」
赤司
「ムダ口たたくな、帰ってすぐミーティングだ。行くぞ!」
中学最強である帝光中、キセキの世代を見た誠凛のメンバーはそれぞれ思うことがあるのか、思い思いのことを思いながら表情に出していた
しかし帝光中学のメンバーは彼らを目に止めることなく、普通にスルーをしていった
木吉
「(帝光…!!!)」
伊月
「(中学最強…生で見るのは初めてだ…)」
小金井
「てゆーか俺らよりカンロクあるよ!?中学生じゃないの!?」
相田
「(しかもこの代は確か「キセキの世代」とまで呼ばれていたはず……コイツらも来年は高校に来るわけね)」
そして歩き出した誠凛とまで最後にすれ違った、帝光中学バスケ部でできた列の最後尾に居た水色の髪の彼を日向はそっと視線に入れた
木吉は1番背の高い紫色の彼を視線に入れてから、前を向いて歩き始めた
そうして全員、再び前を向いて歩き始めた