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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《2》

第19章 バスケ部創部






日向
「まだまだァ!!」


木吉
「……日向…もう諦めろよ」


日向
「うるせぇ!!」


木吉
「違う、バスケ諦めることを、諦めろ
俺だってお前が本当にバスケを嫌いなら何も言わない。けど本当はお前は…」


日向
「うるせえよ!お前みたいに恵まれた奴と凡人は違うんだよ!」


木吉
「才能があるとかないとかは関係ない。俺もお前も根っこは同じだ
少なくとも俺だって…俺だって帝光の天才と戦って、絶望を味わわされてる」



木吉の諦めることを諦めろ。という言葉を日向は目を見開いて、彼の言葉を最後まで聞かずに何かを振り払うように遮った

そして日向は俯いたまま、木吉の話を聞いていき"絶望を味わわされてる"の言葉に再び前を向いた



木吉
「何度もバッシュを捨てようと思った…けど何度放ろうとしてもどうしても手から離れないんだ
こんな1対1だっていやならやらなきゃいい話だ。こうやってムキになっている時点でそれだけ大事ってことだ
お前は俺とおなじなんだよ…いや俺以上に、バスケが大好きなんだ」


日向
「うるせーな!知ったようなこと言うんじゃねーよ!わかってんだよそんなことは!
だから毎日こんなつまんねーんだろが!」



日向はまた叫ぶように、助けを求めるように声をあげており、目尻には涙が滲んでいた
そんな日向を見た木吉の目は優しく、どこかホッとしたような目で彼をジッと見つめていた

その後、日向はそのコートに1人ボールを持って立っていた
日向の脳裏では先程の木吉との会話を流れていた



木吉
「じゃあ…俺帰るよ」


日向
「は!?なんだよそれ!!まだ勝負は終わってねぇだろ!!」


木吉
「いや…いいよ、どっちにしろつきまとうのは今日で終わりにするつもりだった
けど最後に日向の本音が聞けて嬉しかったよ」


日向
「(クソッ…勝手なこといいやがって…)」



くそっ!!と日向がシュートフォームをして放ったボールは綺麗な弧を描いたが、リングにはガッと音をたてて入らなかった










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