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三億光年超えて、はじめましてひさしぶり

第1章 砂浜に流れ付いた者


……うーん、なんかお腹痛いな。腹痛じゃなくて、なに、実際にされたことなんて無いけど、腹パン食らったみたいな?

寝返りうってみたら、隣になんかいる、みたいな?

……みたいな? じゃねぇよ。

常日頃ならばすんなりと目を覚ますことも無いが、今日ばかりはスッキリと目覚めた。外はまだ薄暗い時間だが、寝ぼけている場合では無い。隣にいるのはなんだ、そして寝る前の出来事を振り返りなさい私、記憶は飛んで無いでしょう?

そう、恐らく浜辺と思わしきところに打ち上げられていた私はそこで意識を失い、恐らくタケルの手により竜医さんのところへ運び込まれ、タケルが私を持ち主だと認識、からの飛びかかり攻撃。

あぁ、腹が痛いのは、腹を負傷したのか。レアだな、まあいい許そう。

だってタケルだもんね、唯一無二の親友だもんね。

私の隣にいるもの、ほんのりヒンヤリとしている、呼吸に合わせて上下する大型犬くらいの大きさをした緑のもの、無属性1の仔竜ならば、目を開ければロイヤルブルームーンストーンとでも表現したい色が見れるはずだ。

なんだこいつ、起きた時に私が心細くないように添い寝してくれているのか。単純に始めて出会えた持ち主にひっついていたいのか。うっかり寝落ちしたのか。

どちらにせよ可愛いなタケル可愛いマジ正義。

……いや落ち着け、興奮したら私が起きたことに気づくだろう。ちょっと体温上がった気もするけど、これ以上上がらないようにな、まだタケルは寝てていいようにな、目だけ開いて見てる分には良いもんな、ガン見しても良いもんな。

冷静に、クレバーに、見つめるだけ、見つめるだけさ!

カッ!!

「……起きましたか?」

ちょうど目を見開いた時、竜医さん、ドアを静かにあけて現れる。私タケル凝視なう、うん、これは恥ずかしい。


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