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三億光年超えて、はじめましてひさしぶり

第1章 砂浜に流れ付いた者


波の音が聞こえる。何故だろう、自然系のBGMを流してループ設定にでもなってたかな?

なんで波の音が聞こえるんだろう、それになんだか冷たい、うつ伏せに倒れている地面が湿気っていて、あと下半身の方の地面が動いているような感触がする。

なんだろう、いつもと違うのは明らかなのに、身体が重たくて動きたくない。徹夜明けの仮眠で目覚ましを鳴らされたような、その上熱っぽいからもう布団から出たくない、そんな感じ。

「んきゅ?」

可愛らしい鳴き声が聞こえた、サクサクと軽い足音が近寄ってくる。

「人が倒れているのー」

随分可愛らしい声の持ち主がこちらに寄ってきた。この口調、最近ドツボにハマったゲームのあの仔みたいだ。

「大丈夫なの〜?」

小さい手が私の身体を揺さぶる、その手の大きさに似合わず、大きく私の身体は揺さぶられ、ひっくり返されて仰向けになった。瞼を通して眩しい太陽光が差し込み、強制的に覚醒が促され、私はゆっくりと瞼を開いていった。

そして目の前にいたのは、画面越しに何度もタップした、大好きな竜の顔。

……なんだ夢か。

そうして私はまた瞼を落として、意識を飛ばした。
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