第2章 流れ星に願いを
朝早くに目が覚めた。
犬夜叉の姿が見当たらないが、かごめと楓はまだ寝ているようだ。
起こさないようにそっと外へ出た。
湿った土の匂いが混ざった朝特有のにおいも、
新鮮な空気のもとではまた違うように感じた。
大きく深呼吸をしながら伸びをしていると
「もう起きたのか。」
と後ろから声がした。
ふりかえると楓の家の屋根の上で犬夜叉が胡坐をかいている。
一晩中あそこにいたのかな。
夜は冷えるだろうに。
「おはよう犬夜叉!ちょっとこっち来て!」
犬夜叉は屋根から飛び降りて、明らかに嫌々、でもちゃんとこっちへ来てくれた。
「夜、ずっとあそこにいたの?寒くなかった?」
そういいながら犬夜叉の右手を両手で包み込む。
すると犬夜叉はすぐに私の手を振り払った。
「けっ!おめぇらとは体のつくりが違うんでいっ!」
手は冷えてなかったからその言葉は本当なんだろうけど、
いきなり手触って、やっぱり失礼だったかな…
突然押しかけて、突然仲間に入れてもらって本当に図々しい限りである。
これからは自重しなきゃ…