第12章 日本の夏! 壁殴りの夏!!
アイリス「ひまー…… 」
ウェン「いや、僕等に仕事が来ないのは寧ろ良いことでしょ」
ゲルハルト「嬉しい悲鳴ってやつじゃねぇか。ダウト」
ウェン「ぐっ…! 何でチェス弱いのにダウトは最強なんだよ!」
アイリス「三人の中で負けなしだもんねー…」
普段なら五人いる執務室も二人減るだけで大分広く感じる。
毎日書類や諜報で忙しく働く私達も最近は1日のんびりしている事が多い。
先日憲兵団から渡された書類を捌いた際、わざと質問されるような事を書き込み、担当者もチェックせずそのまま提出して案の定質問された事を返しきれず、私たちがやっていた事が分かり代理整理を受ける事もなくなったと同時にその出来の良さも評価された。
憲兵団に居たらどんなに助かるか、だそうだ。
そんなわけで何事にも動じない訓練という事でダウトをしている。
こう見えて訓練だ。
そして、あの身勝手な憲兵団さんにはこの言葉を送ります。
ざまぁww
ウェン「ゲルハルトが最後にした仕事が影響したらしいよ。王政府に不満やらを持つ連中も先日の一端商会長の件で今まで援助を渋っていた末端や分派の商会長も素直に応じるようになったし。ダウト」
ゲルハルト「にしても、商会の組織図はしっかりしてんな。残念」
アイリス「ウェン弱いねー。大元の商会があってそこから分派していって今の形式に。暖簾分けって奴だね」
ゲルハルト「まぁ大元の傘下のままの商会も居れば独立してる商会もいるから大元は同じでも末端や分派同士は殆ど他の商会長を知らないらしい」
ウェン「大元は末端まで把握せず。は、憲兵団みたいだね」
ゲルハルト「分かったから早くかき集めろよ」