第9章 探偵は風呂BARにいる(現在進行形)
アカン、ちょっとタイミング逃した。
駐屯兵も皆業務に取り掛かってしまってリックと二人で区内巡回することになってしまった。
まぁ、これも立派な業務ですが。
街中を歩いている時、突然立ち止まったリックに歩みを止められた。
数歩前に出た俺は振り返ってリックを見た。遠くを見る視線の先に居たのは子連れの親子が手を繋いで歩いている姿だった。
リック「先日・・・リックが敬語なのは憧れだからって話したの覚えてる?」
アイト「昨日の事だからな」
目を細め、どこか悲しげにも見えるその表情は何処かで見覚えがある。
リック「アイトにも言っていたけど、・・・敬語なのはそれだけじゃない」
遠くでも暖かさを感じる親子の愛情とは裏腹にリックからは暖かさ所か悲しみに憂う寒色しか感じ取れない。
リック「・・・少しだけ話をする」