第8章 残業手当
支部からそこまで離れていないパブで食事をとる。
真っ暗になった灯り一つ無い静かな道を歩き、やがて道端に見えてきた小さな灯り。
道中で見たパブだ。
幸い扉にはまだオープンしている事を知らせる札が出てる。
扉を開けると内側に括り付けられていたベルがカランカランと鳴る。
吹き抜けの天井から吊されるシャンデリアが明るくエントランスホールを照らし、カウンターに居たアニと似た金の髪を靡かせ、幼さの残る容姿をした可愛らしい女の子が笑顔で迎えてくれた。
外から見たらあまり広く感じなかったが、入ってみるとこのエントランスホール。それからカウンター横の二階へ昇る階段。
そして入り口を入って右手にはこの扉と同じ造りの二枚扉がある。
「いらっしゃいませ! お食事ですか? お泊まりですか?」
リック「食事で」
俺よりも早く答えるリック。
何か急いでいるようにも感じる。そんなにお腹空いてるのかね?
「ではお客様から見て右手の扉の方になります! ごゆっくりどうぞ♪」
少々がこちらですと手で示す方には二枚扉があり、そちらが食事処ににっているようだ。