第7章 幼馴染と同郷組 by,幼馴染
子供とは言え、こちらに来て初めて自分で作った友達だった。
アニ「その代わり、アンタのいる憲兵団の話も聞かせてくれない?」
アイト「良いけど・・・憲兵団に興味あんの?」
別に珍しい訳じゃない。
商人でもない普通の市民が快適な暮らしをするんだとしたら憲兵団を目指すのが手っ取り早いだろう。
訓練はキツいけど・・・。
アイト「別に良いけど?」
アニ「どうも」
時間も時間なので、そろそろアニと別れることにした。
別れる直前、
アニ「憲兵団の事、色々教えてよ?」
理由は分からないがそこまで念押し するからには何かしら事情があるのだろう。理由は聞かずに了承した。
アイト「じゃ、おやすみ」
アニ「・・・おやすみ」
テント群の方に歩いていくアニを見送り、姿が見えなくなってから帰路に着いた。
夕方に変えるつもりだったがすっかり遅くなってしまった。
早く戻ってリックに会おう。
憲兵団支部に戻る道すがら、今日の出来事を思い返した。
それにしても、アニと友達か。全く悪い気はしない、ただ、向こうのあの態度はやはりまだ信頼はしてないようだ。
先日一緒にいた男の子も友達だろう。1人では無いことにはこちらも少し安心した。