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〜Mint Candy Story〜

第40章 -悪魔-(青峰大輝)


わたしが青峰社長の
秘書になったのは、2年前。


秘書の派遣会社に
登録していたわたしは、
前の会社との契約期間が終了し、
次の会社を探していた。


そして、派遣会社のスタッフから、
勧められた会社…
キュアノエイデスに履歴書を送ると、
なぜかいきなり社長面接だった。


キュアノエイデスの青峰大輝…
もちろん顔と名前は知っていた。


ここ数年で会社は事業拡大し、
急成長していたし、
なんといっても社長が有名だった。


青峰社長の敏腕かつ剛腕…
そして嘘か誠かオレ様暴君…
それが功を奏し、今に至るのだとか。


どんな敏腕社長なのだろう…
ドキドキしながら面接に行ったが、
舐めるようにアク……じゃない…
青峰社長に全身を見られたあと、



『服、オレの言う通りにできるか?』



たったその一言だけを言われ、
思わず「ハイ」と返事をすると、
その場で合格と言われ、
派遣ではなく、正式な社員として、
青峰社長の秘書になることになった。


セクハラじゃないか⁈
と思ったのもつかの間、
思わず「ハイ」と答えてしまったのは、
深い意味はないと思ったコトと、
コレが変なハゲオヤジなら、
「ヘンタイッ‼︎」と
罵っていたところだが、
不覚にも…
青峰社長に見惚れていたから。



檜原すみれ…一生の不覚。



この返事が今の状況を
生み出してしまっている。


青峰社長はハゲオヤジではないが、
ただのヘンタイであることに
変わりない。


「すみれっ‼︎コレ!
こっちに着替えろ!
…ったく。夜は妖怪と
メシっつってあっただろ?」


「はぁ…。何を着ていても、
同じだと思いますが?」


今日、わたしが着ているスーツは、
ネイビーのパンツスーツで、
インナーは黒の半袖ニット。


何もまずくないと思うのだが…。


「コッチに着替えろ。」


青峰社長が渡してきたのは、
グレーのフレアスカートの
スーツだった。


インナーは白のシフォンブラウス…


「…ったく。面倒くせぇなぁ。」


「だから、わたしは
このままで構わないのですが…。」


青峰社長は、極端すぎるくらい
わたしの身体の
ラインの出る服を嫌う。


正確には、
自分以外の前で着るのを嫌っている。


「すみれはオレの女だろ?
他の奴誘惑してぇのかよ?」


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