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〜Mint Candy Story〜

第39章 -映画-(宮地清志)


〜恋してラビリンス〜


「どうした?
今日は心ココにあらず…だったな?」

午後の練習では、
いつもならよく話す
メンバーとは一切話さず、
いつも以上にミスをしていたすみれ。

練習後、部室棟の2階で
ビブスを干していたすみれに
主将の小坪は優しく話しかけた。

「ご…ごめん‼︎
明日はちゃんとやるから‼︎」

すみれは頭を下げて、
小坪に謝った。

「いや、責めてるわけじゃない。」

小坪は謝るすみれの肩を支え、
すみれの顔を上げさせる。

「ま…まぁ…おまえが元気がないと、
ウチの奴らは皆やる気半減するからな。」

恥ずかしそうに
少し赤くなって小坪は言うが、
小坪の恥ずかしがる様子に
すみれは気付かない。

「ふふ…ありがとう。
わたしがいるだけで、
皆やる気出してくれるなら
いいんだけど。
小坪くんは優しいね。」

すみれはホッとしたように、
ニコッとして小坪を見上げた。

「…っ‼︎…おまえだからだぞ?」

「え…?」

ハッとしてすみれは小坪を見つめる。
次の瞬間、すみれは、
小坪に抱き締められていた。

「すみれ…おまえが好きだ。」

「…っ⁉︎小坪…くん⁈」

「返事は急がん…急に悪い。」

小坪はそっとすみれをはなした。

「明日も…よろしくな。
部活中は気にする必要はない。
だが…オレのコトも…考えてほしい。」

そう言うと、小坪は、
すみれを腕の中から解放し、
部室棟の階段を降りていった。

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